かつて北海道の大地を駆け巡っていた、今は廃線となった国鉄ローカル線のありし日の姿。
線名:岩内線(いわない・せん)
区間:小沢(こざわ)-岩内(いわない) 14.9Km
全駅:小沢-国富-幌似--前田-西前田-岩内
開業:1912年11月01日 小沢-岩内
全通:1912年11月01日
廃止:1985年07月01日
訪問:1979年05月04日
岩内線は、函館本線の倶知安駅のひとつ北にある小沢駅から分岐して、積丹半島の付け根の岩内駅まで伸びていた、盲腸線である。岩内の漁港と国富の鉱山以外はさほどの需要は感じられず、まっさきに廃線対象になったのであろう。
筆者は函館からの夜行鈍行で小沢に着いた。写真は未明の小沢駅である。1時間ほど待って岩内線の始発で岩内へ向かった。スタンプ帳には「ニセコ連峰がきれい」とメモがしてある。が、その記憶はない。
岩内駅は今では道の駅になっている。漁港で水揚げされる海産物を売っており、おいしい。
国鉄岩内線全駅の空中写真である。
国土交通省の地図・空中写真閲覧サービスは、国土地理院がこれまで整備した地図や航空カメラで地表面を撮影した空中写真、公共測量で整備した地図を検索して閲覧することができる。都市計画図、都市計画基図、航空写真、旧版地図、昔の地図、迅速図、迅速測図原図などが自分のパソコンで見られるのは素晴らしい。
昭和末期の写真には今や廃線となった国鉄路線が伸びている写真があり、目を奪われる。このうち駅部分を拡大してご覧いただく。なお、写真によって拡大率は異なる。
函館本線との分岐駅であり、現在も健在である。
岩内線のレールは駅構内で函館本線と並行して北に伸び、まもなく西へと分かれる。
駅は写真の右下である。
市街地と離れた場所に駅があり、しかも駅舎が市街地に背を向けているようだ。
鉱山があり、道路沿いの家は鉱夫の住宅なのだろうか。駅ヤードが広いのは鉱石の積み出しに使われていたからかもしれない。
広々とした田園の中にある駅。現在(2003/05)も駅舎は鉄道記念公園としてきれいに保存されており往時をしのべる。
田園地帯にあり、駅周辺と道道周辺に民家が点在している。
岩内駅の手前、大きく南へカーブしているところにある小さな駅。周りにこれといったものが見当たらず、なぜここに駅を設置したのかわからない。
漁港に面しており、文字通りの終着駅の風情を備えていた。もし延伸するとすれば、積丹半島へ向かったのか、それとも瀬棚方面へ伸びたのか。