廃線前を訪ねて


かつて北海道の大地を駆け巡っていた、今は廃線となった国鉄ローカル線のありし日の姿。

©北川宣浩 2000
天北線

 

廃線前を訪ねて

羽幌線


線名:羽幌線(はぼろ・せん)
区間:留萠(るもい)-幌延(ほろのべ) 141.1Km
全駅:留萠-三泊-臼谷-小平-(花岡)-大椴-(富岡)-鬼鹿-(千松)-力昼-(番屋ノ沢)-古丹別-上平-苫前-(興津)-羽幌-築別-天塩有明-天塩栄-初山別-豊岬-天塩大沢-共成-歌越-天塩金浦-遠別-(啓明)-丸松-更岸-(干拓)-天塩-(中川口)-北川口-振老-(作返)-幌延
(  )の駅は、仮乗降場。
開業:1927年10月25日 留萠-大椴
全通:1958年10月18日
廃止:1987年03月30日
訪問:1977年08月05日

北川口駅

羽幌線は北海道北部の西海岸を、留萠から幌延にかけて走る、141km以上におよぶ長大路線だった。沿線には天売・焼尻島のある羽幌町や、かつての鰊番屋のある小平町、このほかにも、苫前町、初山別村、遠別町、天塩町と、観光名所やいくつもの町村を抱え、相応ににぎわっていた。筆者が乗車したのは1回だけだったが、それなりの乗車率であった。こういう線区まで廃線になってしまった。
なにが悲しいかと言って、北海道北部の海岸線を鉄道路線で描けなくなってしまったことだ。地元でなく遠く離れている者にとっては、地図の輪郭が失われたのが妙に寂しく感じた。並行している国道をクルマで走れば、立派な高架橋がそのままに残っていたのだが、それも撤去されたらしい。時は21世紀なのだ。
筆者はただ一度だけ、幌延から留萠に抜けた。「北川口」という、自分の名前が盛り込まれている駅名票1枚だけ撮影していた。

天塩・羽幌駅スタンプ

 

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