名人が教える150のノウハウ
かつて私が執筆した「TVクイズまる金必勝マニュアル」を、インターネットで紹介します。
この本は1985年7月に株式会社サンケイ出版(現:扶桑社=ふそうしゃ)から出版した、約280ページにおよぶ定価690円の新書判の本です。すでに絶版となっており、書店でも入手できないでしょうが、この本のウワサを聞いた人たちから、「ぜひ読みたい」という声もあがっていました。ネットワーク通信のメリットを最大限に活かして、当初はパソコン通信のNIFTY-ServeのFQUIZ8番会議室で公開しました(すでに閉鎖)。
さらにインターネットのホームページで全世界に紹介できることは、私の無常の喜びです。
2003年にインターネットで公開し、2012年にデザインを一新しましたが、2020年の今回、レスポンシブWEBデザインにリニューアルしました。パソコン、タブレット、スマホのいずれでも最適化されて表示され読みやすいはずです。
本は絶版だし内容は前世紀の遺物となってしまいましたが、過去のクイズ資産としてネットで公開を続けます。
本書の発売に先立って1980年12月に「TVクイズ大研究」を朝日ソノラマから出版していますので、私にとっては2冊目の本になります。現在まで共著・自費出版を含め4冊執筆しています。ほかは「アメリカ横断ウルトラクイズ クイズ王の本」「クイズの饗宴」です。
この本は当初からワープロで執筆しています。いまでこそ多くの作家はワープロソフトで執筆して、それをデータ入稿しますが、当時はワープロのデータをいったん電算写植機にかけて、人手を煩わせずに写植・版下を組んでしまうのが最先端でした。作家の手書き原稿を写植オペレーターが1字ずつ写真植字していっていたのです。当時はまだワープロも珍しく、ましてやフロッピィを電算写植機にかけるために、出版社はそれのできる印刷会社を探すため、何社かあたったそうです。
ワープロで書いていたおかげで、インターネットにアップするのも1行の文字数を修正するくらいででき、ワープロの威力はこのような将来性まで含んでいたのかと、感心しています。もちろん執筆当時の1985年にはパソコン通信のNIFTY-Serveやインターネットなど知るよしもありませんでしたが……。
私がなぜこのようなクイズの本を書くにいたったかを簡単に説明します。
80年代当時は視聴者参加クイズ番組がたくさんあり、私をはじめとしたクイズマニアが多数活躍していました。私はアメリカ横断ウルトラクイズをはじめとして数回優勝しており(タイトルは現在9回)、かなり名前も顔も売れていました。しかし、私は単なるクイズマニアで自分を終わらせたくありませんでした。自分がクイズに対して注いできた情熱を一つの形にして、後進のため、クイズ界のため(そのような世界があるのかどうかもわかりませんでしたが)、何かに役立てて欲しいという気持ちからでした。
この気持ちは、NIFTY-Serve クイズ&パズルフォーラムに繋がっており、FQUIZ有志の共著である「クイズの饗宴」に書いてあります。
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