名人が教える150のノウハウ
クイズ番組で次々に勝ち抜いているクイズマニアを見て、「なんてこの人は頭がいいんだろう」と感心する人も多いようですが、かれらはクイズ専門の勉強をして番組に臨んでいるのです。クイズに勝つためにわざわざ勉強するなんて、ネクラのイメージがつきまといますが、クイズは知識量を競うゲームです。そう、百人一首が上の句を聞いて即座に下の句の札を取るゲームであるように、クイズは問題のフレーズを聞いて即座に答えるゲームなのです。それに、一般的にクイズはテレビの番組という「ショー」の構成要素ですから、普段の生活に必要な知識だけでなく、クイズならではの話題の取り上げ方や、普通の考えとはちょっと変わった知識もいるんです。だからクイズに勝つにはそれ相当の知識を仕入れてなければなりません。
さて、それではクイズの勉強にはどんな方法があるのでしょうか。ジャズダンスやゴルフやテニスだって当然、上達するためのカリキュラムがありますね。そこでこれから、クイズに勝つためにクイズの練習をしてみませんか。とにかく、いろいろなジャンルからの問題に、次々に答えていくってことは、やはりクイズ専門のエクササイズを積まなくてはできることではありません。ま、今現在の自分の知識量を試すつもりで出る人も中にはいますが、決していい成績をあげられないでしょう。
例えば、次の問題はクイズ番組でよく出題されているものです。おわかりになりますか?
スエズ運河開通を記念して作られた、ベルディの歌劇は。
ロリコンの語源となった「ロリータ」の作者は。
都道府県名に使われている数字を表す漢字で、もっとも数の大きいものは。
官製ハガキの縦の長さは14.8cm、では横の長さは。
どうです、音楽や文学など、それぞれの分野に強い人でも、こんな問題にはちょっとてこずったのではないでしょうか。できた人はすでにクイズの勉強をしていますね。実はこれらは、ぼくでさえもクイズ以外ではお目にかかったことのない、普通の暮らしをしていてはほとんど知りうることのない、あるいは関心を示さない話題なのです。クイズ番組にはそんな問題がよくでます。または日常の暮らしの盲点を突くような問題もでます。しかも、あらゆる分野から出題されるのです。そうです、クイズにはクイズならではの思考があるのです。
クイズで勝つために、クイズのエクササイズを始めましょう。
この講座は、単にクイズに興味を持っている人がよりクイズ番組を楽しむためのものから、本格的にクイズ番組に優勝したいという人のためまで、順を追って全部で10にわけてあります。各講座は簡単に記しているものから、小項目まで詳しく書いてあるものまで様々ですが、詳しく書いてある部分ほど、クイズ優勝を目指している人にとって有益な部分のはずです。
実際、こんなことをクイズマニアがやっているのか、疑問に思われるかもしれませんが、有名クイズマニアはみんな似たようなことをしています。
1.とにかくクイズ番組を見る
2.ビデオで見る
3.ルールを覚える
4.クイズの本で知識を仕入れる
5.わからない問題をメモる
6.早押ししながら見る
7.スコアをつける
8.出題傾向をつかむ
9.事前に出題を予想して調べる
10.自分で問題を作る
この10のポイントをひとつひとつ実行していくと、必ずクイズでいい成績をあげられるようになります。いやになって途中で辞めても、文句をいう人はどこにもいませんので安心してください。要するに、クイズの楽しみ方の度合をより広げるんだ、といった気楽な気持ちでやっていただくといいでしょう。
でも、ここでひとつ、誤解のないようにしておきますが、これらは大学生や社会人のためのエクササイズです。小学・中学・高校生の読者の方は、普段の学校の勉強をキチンとしてさえいれば、クイズはこわくありません。そのわけは、大人が出る通常の番組でさえも、問題のレベルはだいたい中学生を基準にして作っているからです。しかも、小・中学生大会や高校生大会では、当然みなさんに合ったレベルで出題されます。学校の勉強をおろそかにして、成長期にヘンにクイズの勉強ばかりしていると、ヘンな人になってしまいますよ。
では、具体的に解説しましょう。