名人が教える150のノウハウ
何度もクイズ番組に出ているとブラックリストに載って、出場ができなくなる。こんな話が何年も前から、まことしやかにクイズマニアの間で流れています。本当にクイズマニアのブラックリストは存在するのでしょうか。川口浩探検隊に調べてもらいたいくらいです。
クイズの予選に行くと必ずプロフィール表を書きます。早い話が身上調査表で、これには住所や職業はもちろん、趣味や過去のクイズ歴、自己PRなど、さまざまな項目を埋めるようになっています。これをもとに出場者を決定するので、書かないわけにはいきません。
このプロフィール表に出場時の成績などもメモして保存しているものが、いわゆるブラックリストだとぼくは思うのです。だからブラックリストがあるとすれば、クイズマニアは自分で自分のを作っているわけ。1つの放送局でいくつものクイズをやっていますから、Aクイズの予選に出た人が同じ局のBクイズに出るとき、スタッフが局に保存してあるAクイズのプロフィール表を検索して、この人のプロフィール表を見つければ、この人の過去の成績も判るでしょう。また、制作プロダクションを通して、局の壁を越えてプロフィール表をやりとりすることも可能でしょう。
局がクイズによく出る人をあまり出したくないのは、視聴者からの反感を避けるのが一つの理由です。必ずといっていいほど「なんであの人ばかり出すんですか。わたしはハガキを百枚も出したのに、予選も受けれないんですよ。あの人はこないだも○○クイズで優勝した人でしょう。あの人ばかりいい目にあって」というような抗議の電話があるんだそうです。また、公共の電波だから一般視聴者が半独占的に出るのはマズイという考えもあるようです。だからすでにクイズ番組に出ているなら、3ヵ月くらい間をあけないと出してもらえないこともあります。あるいはスタッフにも「あいつに賞金をやるのは気に入らない」という心理があっても不思議ではありません。
理由はともかく、クイズマニアの中には目立つと出れなくなってしまうと思っている人が大勢いて、例えば週刊誌のクイズ特集で取材を依頼しても、忙しいからとか言って決して出ない人や、かのプロフィール表にウソを書く人もいます。
でもどうしても心配なら、最初は簡単なクイズ番組(100万円・クイズハンターやTBSのヤマカンクイズシリーズなど)を狙ってください。簡単なクイズ番組ほどクイズマニアを嫌う傾向があるからです。逆に歴史の長いクイズ番組はクイズマニア歓迎の傾向がありますので、強くなってから出てもまず大丈夫です。
しかし、クイズ番組で本当におもしろいのは、名人同士の白熱戦です。年に1度はクイズ日本一戦をしてもいいと思うのですが……。