TVクイズ大研究

TVのクイズ番組を裸にした本!
数々の番組で優勝を続ける筆者が、自らの経験と頭脳からあみ出した、本当は公開したくない、
TVクイズ攻略のまる秘カリキュラム一挙公開!

©北川宣浩 1981
優勝旅行

第6章 優勝!念願の海外旅行へ出発!


古城めぐりのアタック25


 アタック25のパリ旅行が、ぼくの初めての海外旅行だった。77年4月9日から16日までの、8日間の旅だが、出発日が近づくと、局から参加申込書や案内パンフが送られてきて、いやがうえにも楽しさが増し、出発が待ちどおしくてたまらなかった。
 年に2回、優勝者だけのツアーを組むので、20人余のメンバーはTVでのおなじみさんばかり。羽田空港での自己紹介もスムーズに進んだ。この旅行最大の魅力は会ったことはないのに顔なじみという、不思議なメンバー構成にあったといえる。しかも同じ趣味の持ち主。機内でも話題にこと欠かず、早朝のパリ着、やっと人や車が動き出したひんやりとしたシャンゼリゼの石畳を歩くと、異国へ来た感激とクイズに優勝して海外旅行を達成した喜びがヒシヒシと湧いてきた。

 クロワッサンとカフェオレのフランス式朝食をとったのち、バスで市内めぐり。どこ見ても絵になる風景で、本当にパリは美しい街である。

 サマータイムか緯度のせいか知らないが、午後8時ころにならないと暗くならない。そのため、夜遊びのできること。ナイトツアーでエッフェル塔などが夜間照明で美しく浮かびあがるのを見たのち、飲みに出たグループもあるし、ぼくは同行の女の子と一緒にディスコに行った。

 そんなことばかりしているものだから、睡眠時間は4、5時間。ロワール河の城めぐり一泊ツアーに出かける日は電話で起こされた。あわてて着がえ、バスにかけ込む。城めぐりはこのツアーのハイライトで、次々に訪れた中世フランスの古城は荘厳にして佳麗。折からの小雨が、時に悲しい歴史の事実も見つめてきた無言の石造りの壁を濡らし、雰囲気も満点だった。

 シャンボール城近くのレストランで食事をしたが、サラダやウサギの肉やら、おいしいおいしい。厳粛に食事をし、皆、紳士淑女であった。夕刻、ツール市のシャトーダルティーニュという城を改造したホテルに入ったが、これがまたすごいホテル。各部屋のインテリアがすべて異なっていて、しばし、あっちの部屋こっちの部屋とかけ巡った。ぼくの部屋はバスルームが凝っていて、なんと8畳ほどある大理石張り。こんな部屋で入浴してよいのかと思うほどだった。

パリ

 ホテルの食事はスーツ着用とのことだが、パリのホテルのメシがいささかがっかりだったので、こっちのホテルもたいしたことなかろうと、Gパンで来たら、これが大誤算。一生のうち何度食えるか(大げさだな)というほどの食事で、スーツを持って来ればよかった。女性陣も、ロングドレスにすればよかったと後悔していた。皆、王子様とお姫様の気分でした。

 パリに戻って最後の晩は、キャバレーリドで食事をとりながらショーを見る。このテのショーを見るのも初めての体験だった。舞台がスケートリンクになったり滝になったり(ほんとに水がドドッと!)、びっくりであった。しかし夜10時ころから始まったし、日頃の寝不足のため、特に中年グループにこっくりさんが多かった。それでもメンバーの1人は舞台に上げられ、腹話術の人形役をやらされるなど、愉快だった。総じて、たいへん素晴しいツアーで、朝日放送に感謝してます。

 このツアーは優勝者以外の代理人の参加は認められず、不参加なら20万円。余程の用事でもない限り参加をお勧めする。

(日程表、省略)

 

公共の宿

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