TVのクイズ番組を裸にした本!
数々の番組で優勝を続ける筆者が、自らの経験と頭脳からあみ出した、本当は公開したくない、
TVクイズ攻略のまる秘カリキュラム一挙公開!
ほとんどの番組は録画だ。録画日を忘れたら出場できないので話にならないが、放送日が何日かということも大切である。「そりやそうだ。せっかく出たのだから番組を見たい」イエイエ、それだけではありません。放送日や、その季節にちなんだ問題もよく出題されるからである。だから録画前から自分の放送日はいつかを、しっかり確認しておかなければならない。
放送日が1月25日なら、
「明治35年の1月25日、青森の歩兵大隊が雪中行軍の際遭難するいたましい事件が起きています。何という山で遭難したのでしょう」答、八甲田山
「九○一年1月25日、菅原道真は九州へ左遷を命ぜられました。道真は九州のどこへ左遷されたのでしょう」答、大宰府
「一八七四年1月25日、『人間の絆』や『月と六ペンス』で知られるイギリスの作家が生まれています。誰でしょう」答、サマーセット・モーム
このような、放送日にちなんだ問題がよく出題される、特にアタック25は、後半の様相を大きく変える、アタックチャンスの問題がおおむね放送日にちなんだ問題なので、きわめて重要。何年前の何月何日にどんな事件があったか、誰が生まれ、誰が死んだか、彼らの残した業績は……。これらを前もって調べておくのとおかないのでは大きな差がでてくる。
「どうやって調べればいいんですか。年表は年代順に追ってあるだけで、日付から事件を調べるわけにはいきません」
そうなんです。ぼくもその点を悩みました。でも日付から引ける本がこの世にないのなら、クイズ作家だって問題を作れない。クイズの問題をどんな本を元にして作るのかを考えると、必ず本があるはずだ。そこで区立図書館へ行くとやっぱりあった。そのテの本が。こういう時って嬉しいんだなあ。「三六五日事典」(社会思想社)「カレンダー日本史」(岩波ジュニア新書)「史話366」(TBSブリタニカ)などが、その日のでき事や行事のわかる本。これらの本で、放送日、およびその前後(必ずしも放送日のが出るとは限らない。1月25日放送なら1月27日ころまで調べておく。放送日前の事件はほとんど出ない)の事件や人物について調べて身構えておこう。
行事についてもこれらの本や、「日本生活歳時記」(社会思想社)をはじめとする年中行事の本がいろいろ出ているから手許において調べよう。行事の場合、日数に余裕をもたせ、放送日の3週間くらい先まで調べておいたほうがいいだろう。
ぼくは行事については、日本交通公社の「旅の絵ごよみ」カレンダーを愛用している。その年の何月何日にどこでどんな行事があるかひと目でわかる、イラストを多数使った楽しくきれいなカレンダーだ。交通公社の各営業所で年末年始に発売している。
録画日にスタジオへ行けば、スタッフが、
「今日は12月25日だけど、放送は1月25日です。もう正月が済んだような顔してちょうだい。録画中に"今日"といえば1月25日のことですからね。"今日は何月何日でしょう"という問題に12月25日と答えたらブーですよ。」
などと念を押す。しかし、
「えー、みなさんは1月25日放送予定でしたが、特別番組が急に入りまして、2月1日放送に変更になりました。」
とも言われる場合があるので、「三六五日事典」などを、念のため持参しよう。