歴代クイズ王が語るウルトラクイズ必勝法
「知力・体力・時の運」次のクイズ王はあなた!かも、しれない?
後楽園では1問目が出されると同時に、電話をかけに公衆電話に走る人が大勢います。しかし、あの問題に即答できる人なんていないのではないでしょうか。あなたの知人に、そんな人はいますか。電話でいきなり答えるなんてクイズ王でも無理です。もしあなたが誰かに電話をして、一問目正解をもくろんでいるのなら、これはあくまで自由の女神問題が出るとの仮定にたってのことですが、先に書いた自由の女神七つ道具を電話口に用意してもらっておくこと。そして電話の相手に問題を伝え、調べてもらいます。30分後くらいにもう一度電話をして、調査結果を聞くようにします。このようにしっかりしたシステムを整えておかないかぎりは、双方の電話口で「わかんな〜い」を連発して、テレビカメラの嘲笑を浴びるだけになります。
なお、ニューヨークの自由の女神の電話番号は212−732−1286。英語が得意なら国際電話がかけられる電話からかけてみてください。14時間の時差があるのをお忘れなく。
そのほか、日本にある自由の女神関係の電話番号を列記します。いずれも後楽園予選のある日曜日は休みで、電話は通じませんが。
アメリカンセンター東京 03−436−0901
アメリカンセンター大阪 06−361−9600
アメリカンセンター名古屋 052−581−8641
アメリカンセンター福岡 092−761−6663
アメリカンセンター札幌 011−641−0211
ニューヨーク州州政府商務局 03−213−2856
ニューヨーク港湾局貿易振興事務所 03−213−4387
アメリカ大使館 03−583−7141
アメリカ商務省観光局 03−212−2421
電話をかけるときは、先方にくれぐれも失礼のないようにすること。わかりやすく、ていねいに話すこと。たとえ先方がわからなくても、お礼を言って電話を切ること。
なお、アメリカンセンターは、アメリカの新聞、雑誌、書籍、ビデオなど、いろいろなものがそろっている在日文化施設です。前もって予想問題を調査するには最適の場所。一度行ってみてください。
後楽園球場付近の公衆電話は、球場前はもとより、JR水道橋駅前、地下鉄後楽園駅前、付近の喫茶店など、およそ目につく場所は長い列ができてしまいます。しかも公衆電話からだと、国際電話などは普通かけられません。さらに、ビデオや資料の原書などを球場まで持っていくわけにもいきません。そこで、思い切って近くのホテルに泊まってしまうのも手です。電話はもちろん、ビデオやファクス、膨大な書籍にも対応できます。地方の人は当然でしょうが、東京の人でも後楽園近くのホテルに泊まってみてはいかが。
第9回は決勝地がパリのことでもあり、「パリのエッフェル塔に正面はない」という問題でした(答え○)。建築の専門家に聞くと、前後左右が同じ形の塔などでは一般的に正面は定めないとのことです。でも当日東京タワーや横浜のマリンタワーに電話したら「正面はある」と言われ、×へ行った人も多かったのです。しかしスタッフ側に立って考えてみれば、こんな問題が出されたなら、挑戦者のだれもが東京タワーに電話するのはわかりきっています。その東京タワーに正面があると言われれば、当然エッフェル塔にもあると考えるのが普通です。しかし、従来なら東京タワーに手が回っているべきなのに回っていませんでした。そこでこれはエッフェル塔にはないのではと、ウラを読んで○へ行く。このような深謀遠慮も必要なのです。
今後、決勝地がニューヨーク以外なら、自由の女神以外の問題が出ると思われますが、そのときは前もって決勝地に関係する資料を集めるのと同時に、いままで出題された問題に類似した予想問題を作ってみるといいでしょう。というのは、このエッフェル塔の問題がどのようにして作られたか推理してみると、次のように考えられるからです。
まず、決勝地がパリですから、ニューヨークの自由の女神に相対するパリのシンボルとして、エッフェル塔か凱旋門の問題を出そうという声がスタッフ内にあがりました。そして過去の自由の女神問題と照らし合わせて「エッフェル塔は自由の女神の方を向いている」とか「凱旋門は鉄でできている」とかいうダミー問題がいくつも作られました。そうするうち、それじゃエッフェル塔や凱旋門はどっちを向いてるんだという話になりました。そこで在パリの番組コーディネーターを通して調べてみたら、特にどっちを向いているわけではない、正面とかはない、という調査結果が出ました。そこであのようなどこのガイドブックにも載ってない、ウルトラクイズならではの問題が作られたのだと思います。
ね、このように考えると、エッフェル塔問題でも以前出題された自由の女神問題がベースになっているでしょ。スタッフが今後やりたがっているニューヨーク・パリ以外の決勝地として、北京やカイロがあります。もし北京ならば天安門、カイロならピラミッドやスフィンクスについて、過去の問題とからめて調べておくといいでしょう。