TVクイズまる金必勝マニュアル

名人が教える150のノウハウ

©北川宣浩 1985
はてなマーク

5.タバコは吸わないクイズマニア


 「クイズマニア」はネクラな印象がしますが、それは一昔前のこと。最近ではクイズ番組自身がバラエティ化して、クイズそのもののイメージが明るくなってきたのと、テレビが極めて身近になり、テレビに出るのが特殊なことではなくなってきたことなどから、クイズマニアのイメージもだいぶ変わってきました。しかし何かしらの共通点はあるようです。

 そこでぼくの周りのクイズマニアの生態を観察すると、まず凝り性であること。何かに熱中する性格の者が多いようです。クイズについてはもちろんですが、それ以外のことでも一生懸命に凝っている人がいて、例えばぼくは旅行も趣味ですが、日本中の国鉄路線に乗ってしまっています。国鉄完乗しているクイズマニアはほかにもいて、クイズと旅行はネクラな趣味という点で一致しているのかな。あるいはなんと世界80ヵ国を巡っている人や、女の子に惚れたらどこまでも追い掛ける者など、とにかくとことんまでやらないと気が済まない性格の人が多いようです。好奇心が強いからこそ、物事にジックリと取り組んでみたいのかもしれません。

 次にタバコを吸う人が少ないのは喜ばしい傾向です。今日本の喫煙率は約70%とのことですが、クイズの仲間ではまず吸う者がいません。だからライターを賞品に貰おうものなら、即座に誰かにあげてしまうから、どんなに高いライターでも無価値です。アメリカではタバコを吸わないのがエリートの条件らしいですが、クイズマニアはこの点一歩リードしています。
逆に酒は個人差があって、ぼくはビール1杯で赤くなるたちですが、毎日ビールを欠かさず飲まなくては死んでしまうような人もいてさまざま。クイズマニアで宴会をすると、酒瓶はほどほどに出ますが吸殻はほとんど出ないのです。

 それから、時間の自由になる自営業の人がどちらかと言えば多いので、珍しい職業の人がいっぱいいらっしゃいます。たとえば刀の鞘を作る鞘師、ガリ版を切る筆耕、菓子折の箱を作る紙器業、ぞうりの製造卸、卓球のラケット製造、アスレチックジムのオーナーなどなど、世の中にはいろんな仕事があるものだとクイズをやって始めて知りました。勿論有閑マダムや、何をしているのかわからない学生くずれもいますが。

 

 

公共の宿

TOP