TVのクイズ番組を裸にした本!
数々の番組で優勝を続ける筆者が、自らの経験と頭脳からあみ出した、本当は公開したくない、
TVクイズ攻略のまる秘カリキュラム一挙公開!
普通、クイズの応募ハガキはたくさんの中から抽選して予選参加者を決めるが、クイズタイムショックの場合はちょっと違う。一定数ハガキがたまれば、その人たち全員に予選通知を出すので、何枚も出す必要はなく、一通だけ出せばよい。また、親子大会、私の推薦する先生大会、成人式大会、新入社員大会など一般視聴者参加の「特集モノ」もよくある。これらの特集モノに参加希望の人は、番組中のテロップを見て、それぞれの特集あてに応募すればよい。特集ごとに予選があるのは言うまでもない。
筆記試験とアンケートの重視率は五分五分とのこと。だから、「キャッチフレーズ、特になし」なんて人は絶対にダメ。個性豊かに書いておこう。こういう時、クイズ以外に趣味のない人は不利なんだろうな。あくまで普通の人がTVに出てるって印象づけたいから、クイズ一筋の人は視聴者参加TV向きではない。
予選問題は20問。録画済の未放送分の中から、20問を選んで出題される。TVと同じく矢島正明氏のナレーションがテープで流れ、答えを解答用紙に書き込んでいく。
セカセカするBGMはないので安心を。でもテープで問題が出る予選は、いずれの番組でも考える時間は7〜10秒程度なので、わからない深く考えずにパッと浮かんだ答えを書いていかないと、次の問題が出てしまう。わからない問題なら、問題のポイントをどこかにメモしておいて、やさしい問題の出ている間に考えればよい。しかし、クイズは考えてできるものでもないので、適当に思いきりをつけて、何かいいかげんなことでもいいから書いておくこと。
なおテープで出題されるのだから、解答用紙には問題は書かれてない。解答欄だけである。問題番号と違う欄に答えを書くと、点にならないので要注意。特に、ある一問がわからなくて記入せず、そのままそこへ次の問題の答えを書いてしまうと、最後まで一問ずれて答えを書くことになり、後半は全部パーになってしまう。問題番号には充分気をつけてください。
では、80年2月3日に出題された問題を紹介します。2月7日に放送するものから出たので、予選当日に正解発表はないけれど、予選後すぐの放送を見れば何問できたかわかるわけ。
問題 | 答え |
---|---|
1 東京タワーのてっぺんにあるものは。 | 避雷針 |
2 背番号4で始まるスポーツは。 | バスケットボール |
3 ヨークシャー家とランカスター家が争った戦争は。 | バラ戦争 |
4 日本三景は天の橋立と安芸の宮島と何。 | 松島 |
5 魚で七つ道具を持つといわれるものは。 | あんこう |
6 天保の改革を行ったのは。 | 水野忠邦 |
7 映画「復活の日」の原作者は。 | 小松左京 |
8 俗に、受験生があがらないために書くという字は。 | 人 |
9 メートル法を定めた国は。 | フランス |
10 サンチャゴを首都とする国は。 | チリ |
11 ヒット局「愛染橋」を歌っているのは。 | 山口百恵 |
12 スギリョウといわれる俳優は。 | 杉良太郎 |
13 シャトルコックを使うスポーツは。 | バドミントン |
14 アフガニスタンの首都は。 | カブール |
15 電話の時報は何秒おきにある。 | 10秒 |
16 昨年(79年)12月に死んだ、脱出を得意とした手品師は。 | 引田天功 |
17 回教徒が食べてはいけない肉は。 | 豚肉 |
18 ケルトは毛布、ケトルは。 | やかん |
19 マイコンって何の略。 | マイクロコンピュータ |
20 一万円札の番号は何ケタ。 | 6桁 |
これから放送する問題の中から選んで、予選問題にするのだから、予選問題のレベルは本番と同じである。日頃、番組をよく見て、どんな内容の問題が出るのか前もって知っておくべきだ。
ぼくの受けた時には面接がなく、合格者はいついつまでに知らせてくれると言われて帰宅した。ところがその期日になっても何の連絡もない。不合格なのだろうか。20問中15問できたので、てっきり合格と思っていたのでがっかりだった。しかしある日の夜遅く、電話がかかってきた。
「北川さんは補欠合格しました。つきましては9月3日に録画撮りがありますのでおいでください」
「うへー、ほんとですか。うれしいなあ。ときに、ぼくは問題を四分の三ほどできてるんですが、それでも補欠なんですか」
「ええ、アンケートも同じ重さをもっているので、必ずしも問題のできる人が合格するとは限らないんです」
たしかにクイズタイムショックは、問題をやっているのは1分間で、司会者とのトークが1分20秒。つまらない人だと話が持たないので、アンケートを重視するのだろう。先に述べたように、アンケートには、じっくり取り組んで欲しい。ただ、力みすぎると、わざとらしさだけが目立つようになるから、ほどほどに。期日までに連絡がなくても補欠で突然呼び出されることがよくあるので(特に首都圏の人は)がっかりしないで気長に待つことだ。