中年になってからバイク・オートバイの免許を取得し、北海道ツーリングや関東周辺のツーリングを楽しむノウハウ
道北マイバイクツーリング 2009
2009年7月22日(水)
雨で日食どころでない美深・朱鞠内の秘境地帯


美深町仁宇布の宿、ファームイントントのご主人の話を聞くと、美深の町はすっかり寂れてシャッター通り。いくつかの店が閉店し、後継者を探していると言う。移住を勧められたが、農業はムリだし、閉店したうどん屋の後継には関心があるけれど、果たして身体を壊さずに勤まるだろうか。夏はともかく冬の豪雪の暮らしは想像を絶する。都会暮らししかしたことがないのに、単なる憧れで田舎暮らしをすれば必ず失敗するだろう。



ここの奥さんはとても明るく、ご主人は経営者としても卓越されているので楽しくうまくいっているのだと思う。



さて、曇りの予報だが朝も雨。夜は相当降ったようで、昨夜ご主人とバイクにシートをかぶせてよかった。
今日は今世紀最大と言われる皆既日食の日。北海道は部分日食で、松山湿原の散策しがてら、日食観察をしようと、日食グラスまで持参したのだが、それどころか出発できない。
道内ニュースによればこれは異常気象で、7月22日までの夏日は昨年16日あったのに今年は4日のみ。観光や作付けに影響が出始めていると言う。

10時過ぎに霧雨も弱まったので出発。まずは松山湿原に向かう。しかし再び雨になり、道路わきでカッパの上を着る。
松山湿原駐車場への林道(舗装路)の途中から霧まで出始めた。駐車場は1台のクルマが停まっているのみ。ここから徒歩で30分はかかるらしいので、もちろん散策はやめてそのまま戻る。



予定では、松山湿原で部分日食を観測しようと日食グラスまで用意して来たのだが、太陽をまったく見ることができなかった。それは終日見られなかった。

旧仁宇布駅のトロッコ王国をちょっと見て、美深の市街まで出る。廃線になった国鉄美幸線の路線の一部を利用してトロッコを走らせている。かつてはトロッコの終点の高広(いちおう地名)でトロッコをジャッキアップして転回したが、今回見るとループ状になっていた。この天気なのに観光客も続々乗っていた。






雨の朱鞠内

美深の街中で給油。コンビニで非常食のおにぎりも購入。これから無人地帯を延々走るのでその防備。
路面も乾いており、雨の心配はないみたいなので河童を脱ぐ。

まず朱鞠内に向かう。美深峠を越えるのだが途中から再び雨になった。またまた道路わきでカッパの上を着る。その後、雨は本格的になってしまった。交通量は少ないが、非常にうっとうしい。下は多少の防水効果のあるオーバーパンツなのでカッパのズボンは履いていなかったが、濡れだした。
母子里の集落を過ぎ、朱鞠内湖の展望台でいったん停まる。ここのトイレですそを濡らさないようにしてカッパのズボンも履いた。1995年に家族でここで写真を撮ったのだった。木が茂って湖は見えにくくなっていた。



国道275号線に出たので、朱鞠内湖畔へ。ここには「レークハウスしゅまりない」という公共の宿があり、食堂もある。
びしょびしょで到着し、カレーライスを食べた。



食事を済ませても雨はポツポツ降っている。湖畔や雨竜ダム工事の犠牲者の慰霊塔などを見るが、ただでさえ寂しいのに雨でよけいに不気味。




雨竜ダムや国鉄深名線(当初は幌加内線)工事で、大勢のタコ部屋労働者や強制連行の朝鮮人が亡くなり、そこらに埋められたのだった。



その慰霊施設でもある、笹の墓標資料館も行く。今は廃寺となった光顕寺に、遺骨発掘時の写真や出土品などが展示されている。位牌に手を合わせる。「ありがとうございます」と心の中でつぶやいたのは、彼らの力があったからこうしてバイクで道路を走ったり、鉄道旅行を楽しんでいるからなのだが…。

朱鞠内郵便局で貯金をした。雨は止んでいるようなので、ロビーでカッパを脱ぐ。そうしたら手袋を忘れており局員に呼び止められた。やっぱり疲れているようだ。今日はこれから無人地帯である霧立峠を越えて小平蕊湖やほろしん温泉を経由し、沼田町から旭川に向かう予定なのだが、また峠で雨に遭うかもしれないし、出発が遅かったのですでに3時近くになっている。

安全のためのお金と時間は惜しまない」をモットーにしているため、無人地帯に行くのは断念。旭川まで最短で行くこととする。それでもナビを設定すると80kmあった。

幌加内町内で観光協会の立派な建物内に「深名線資料室」があったので覗く。昔の駅舎の写真、蕗の台駅も立派な駅舎があったんですね。私が行った80年代はすでにホームだけだったが。



江丹別峠を越えて雨に遭わず旭川市内に。ホテルには4時35分について、早速コインランドリーで洗濯。そして地下の温泉大浴場へ。

考えてみれば、北海道に上陸してから食事はずっと肉だった。サロベツの「あしたの城」で刺身がちょっと出ただけだ。今後も肉が続きそうなので、札幌の項でエビカニは卒業と書いたけれど、カニを食べに行った。

かに紅船という旭川唯一?のカニ専門店。5000円のコースですが、おいしかった。



壁によりかかって食べていたけど、背中から腰が痛い。疲れがたまっているのだと思う。



ホテルに戻ってマッサージルームに行く。半分寝てしまったようだ。
明日は天気が回復するらしいが、どうなることか。


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