中年になってからバイク・オートバイの免許を取得し、北海道ツーリングや関東周辺のツーリングを楽しむノウハウ
日原林道(一部未舗装) 2007/10/06
2007.10.06 Saturday
埼玉県の大名栗林道(おおなぐり・りんどう=未舗装路の砂利道)を走れなかったトラウマで、すべてに自信が持てなかったが、これを克服するには未舗装路を走るしかないということになり、今日は東京都奥多摩町の日原林道へ行くことにした。

日原林道(にっぱら・りんどう)は奥多摩駅から日原鍾乳洞方面へ狭い舗装路を走り、鍾乳洞の手前から左に折れる林道で、途中からは砂利道、そして行き止まりになる。
大名栗林道は砂利道がいきなり急な坂になったので技術的にも難しかったと思うのだが、日原林道は山道であるにしてもそれほどの坂ではあるまいと、地図を見ての判断だ。

本来なら朝8時台に世田谷の自宅を出るつもりが、起きたのが9時過ぎで出発は10時を過ぎていた。5時を回ると暗くなるので、できれば5時半には帰宅していたい。鳥目ではないけれど、暗い夜になると危険度が増すとの判断だ。

青梅街道経由で行ったが、JR奥多摩駅に着いたのは12時半過ぎで、平均時速26kmと遅かった。

奥多摩駅

久しぶりに見る奥多摩駅であるが、バイクから降りるのが億劫なので内部は見なかった。駅前で給油ののち、日原に向けて走り出す。まさに昼食時でGSのおっちゃんに食事どころを聞いたけど、「駅前を除いてはロクなところがない」とのこと。それは事実だった。

奥多摩町市街からの道は舗装されているが狭い山道で、車のすれ違いもままならない。あちこちに西東京バスの係員が立っており、交通整理をしている。バスとのすれ違いが大変なのだろう。あるいは、すれ違いスペースに違法駐車するのを防いでいるのかもしれない。

鍾乳洞入り口手前に「見晴亭」という食堂があったので13時を回っていたので入る。ちなみにバイクは駐輪スペースもさることながら、服装が場違いなのでまともな食堂に入るのは気が引けるのだ。

見晴亭

店のバアさまが知り合いと言う女性二人とおにぎりを食べながら話し込んでいた。てんぷらうどんを所望したら、できるまで時間がかかると、おにぎりを1個くれた。茗荷の漬物を付けて。

私を見て「どなたかに似てますね」と女性客。
「昔、クイズに出てた人では?」とは言わず「渡辺謙」というと、
「いや、歌舞伎の…、お茶のCMに出ている…、市川海老蔵…」
女好きなところが似ているのだろうか。

そしててんぷらうどんだが、茗荷と小ぶりな芋のてんぷらの素朴なもの。ネギのかわりにやはり茗荷が載っている。
お世辞にもおいしいとは言えず、ましてや"てんぷら"というちょっと豪華なイメージからも程遠く「ロクなもの」でないのは明らか。だが、バアさまと女性客との会話が楽しく、「11月の文化の日あたりの紅葉は見事だよ」と言われ、また来るかも。
壁には「てんぷらうどん700円」と出ていたが600円にしてくれた。あの内容では600円で充分だろう。



見晴亭の脇の橋を渡り、右が日原鍾乳洞、そして左が林道日原線である。
しばらくは狭い舗装の山道だったが、橋を越えると地道になった。ギアをセカンドに落として進む。右が日原川で、ガードレールはなく落ちれば大事(おおごと)である。
前回は何も考えずに走って転んだが、今回は「ニーグリップ、低姿勢」の基本を頭に入れて走った。すると、速度は遅いものの転ばずに進む。道路がえぐれていたり、大きな砂利があるところもなんとか通過できた。

右側(川側)に大きな岩がある景観のいい場所があったが、その先を見て目を疑った。道路がグチョグチョの泥道だったのだ。学生時代にこのような泥道を自転車で走ったことがあるが、ひとたび止まろうものなら踝(くるぶし)まで泥にはまり、ましてや転んだらバイクも服も泥だらけである。
当然滑りやすく、道はうねっている上、カーブなのでよほど慎重に運転しなければ大変なことになる。
ローギアで落ち着いて走ったら、なんとか通り抜けられた。雨が止んで久しいが、水溜りまであるすごい道だった。
日原林道は行き止まりで、帰りもあそこを走るのかと思ったら、気分が重くなった。

その先に孫惣谷林道への分岐があり、ゲートがしまっていた。日原林道はまだ続くが行き止まりだから、どのみちこの道を戻るしかなく、すでに2時を過ぎていて帰宅の時間も気になったので、ここで戻ることにした。
砂利道が走れたという事実があればいいことにする。

帰りも泥道を通り抜け、その"端"部分の撮影に成功。本当はもっとグチョグチョなんだけど、盛りの部分は撮影できない。

日原林道

そして日原鍾乳洞を見学した。秋芳洞や龍泉洞など、全国の名だたる鍾乳洞を見ている目には、鍾乳洞らしいにょきにょきが見られず、残念だった。

日原鍾乳洞

帰り道は行きよりも流れていたけれど、尻は痛くなるワ、クラッチを操作する左手は痛くなるワ、どうも足がギリギリ地面につかないみたいで(つま先はついている)股も痛くなってきて、セロー250は自分には向いてないと悟った。
薄暗くなった5時20分に帰宅できた。

今回、全走しなかったものの、砂利道の日原林道を走れて、とりあえずトラウマは消えたと思う。けれど、体力の消耗激しく、身体は痛く、バイクの乗り降りもナンギで、数日のツーリングは北海道だろうがどこだろうが、ムリだと悟った。

紅葉はきれい、と言うから11月に山梨か群馬あたりまで1泊で出かけて、冬はもとより走る気がないから、今後のことを考えよう。

●GPS軌跡
写真右下がJR奥多摩駅の集落。奥多摩町役場も駅前にある。
そこから左上に登って行き、左上が日原林道。実際はさらに左側へと続いている。
左上にちょっと軌跡が固まっているところがあるが、「見晴亭」での駐輪時の軌跡だ。
日原林道

GPSつきのポータブルPCであるmioP350はパソコンとしての機能もあるのだが、もっぱらGPSの軌跡収集に使っている。

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