中年になってからバイク・オートバイの免許を取得し、北海道ツーリングや関東周辺のツーリングを楽しむノウハウ
ヤビツ峠、首都圏の貴重な峠らしい峠 2007/07/16
2007.07.16 Monday
神奈川県秦野市北部にあるヤビツ峠から宮ヶ瀬湖にかけて出かけた。ずいぶん前から地図を何度も見て計画を立てていたツーリングだ。

実は昨日の台風で、ヤビツ峠は昨夜まで通行止めだった。VICS情報がわかる高機能地図ソフト「MapFan PLANNER 2」で確認したのだ。だから中止にしようかと思ったけど、今朝は晴れていたし風も穏やかで、通行止めは解除になっていたので決行した。
ツーリングマップルR関東甲信越によると、ヤビツ峠は峠らしい峠とのこと。

もう一つ、今日の課題は高速道路を走ることだった。いずれロングランのツーリングをするようになれば、高速道路走行は不可欠だからだ。慣れ親しんでいる東名高速道路を選んだ。秦野中井ICで降りて北上すればヤビツ峠経由で宮ヶ瀬湖に行けるのだ。

9時24分に自宅を出発。東名用賀ICから初高速道路。結論を書くと、恐怖感や運転の困難さはなかったが、セローでは時速80kmがやっとだ。けれども70kmくらいで走っている車もいて、追い越した。100kmも出してみたけど、さすがにキツイ。

帰宅後に知ったけれど、新潟で大きな地震があったらしい。10時13分というから、海老名SAのトイレに行ってるときでした。まったく気付かず。




秦野中井ICに着いたら曇り空。もしかして峠は雨かもしれない。
GPSのMio P350のルート案内を起動する(それまでは東名で道を間違えようがないから位置データ取得のみ)。カーナビのように音声でも案内するのだが、さすがに聞こえない。

峠道はいきなり急坂に。前回の和田峠と同じく、サイクリストが多数いてあえいでいる。記憶を呼び戻すと、小学校の遠足でヤビツ峠に来たような気がするのだが、とても小学生には歩けないだろう。もしかしてどこかまでバスで行って、林道を散策したのかもしれない。

視界が開けた展望台があり、秦野市街から初島伊豆半島までもがきれいに見えた。
バイクに乗ろうとしたら初老の男が声をかけてきた。
「新しいセローですか、いいですねぇ。私は20年ぶりにバイクを買いましたよ。もうじき定年であまりお金をかけられず中古のセローですが。」
「リターンライダーですね。私なんてこの年で普通自動二輪の免許を取ったんですよ。まだ1ヶ月しか経ってない初心者です。」
う〜ん、旅先でのこういう会話も久しぶりだな。昔は鉄道旅行をしていても乗り合わせた人とこんなカンジで会話があったと思うが。


ヤビツ峠

本当の峠はハイカー用の駐車場と、売店があるだけ。視界はまったくよくない。

下り(峠の北部)は上りよりも狭い道で、うっそうと木が生い茂り、また、道路の下には川が流れていて釣りをしている人もいる。昨夜の雨で全体的に湿っており、それがまた林道らしい寂しさをかもし出している。

しばらく下ると、湧き水スポットがあり、その下に「名水・きまぐれ喫茶」の看板の店があり、ちょうど正午だったので入った。山小屋風の内装にジャズが流れるしゃれた店。「ママの手作りカレーライス名水コーヒー付」を頼んだ。1000円。
「おなか空いてる?」と聞かれ、もちろん「空いてる」と答えたら、てんこもりにしてくれた。「おいしい? 昨日、大きいお鍋で作ったの」。もちろん「おいしい」。

名水喫茶

ママから話し出したのだが、流れるジャズはお嬢さんが歌っているらしい。部屋中にポスターが貼ってあってもしやと思ったのだが、やはりそうだった。「グレース・マーヤ」という芸名らしく、ママに似てなかなかの美人である。
喫茶店は青山荘という宿も経営しており、ハイキングの人たちが泊まっているようだ。

ここからの下りも相当な山道で、カーブ手前の減速、カーブからの加速、身体を傾けての曲がりを繰り返す。まだまだ未熟である。
それにしても東京の近くにこれほどディープな林道(峠)があったとは感激であった

ようやく二車線の広い道になって4速まで入れられるようになり、宮ヶ瀬湖が見えた。
台風があっても水位は低く、土が見えている。ダムのあたりで人だかりと警察の交通整理が行われていて、どうも土左衛門を捜索しているようだった。

宮ヶ瀬湖

宮ヶ瀬湖は目的地であったのだがまったくつまらなく、がっかり。しかもようやく見つけた駐車場にバイクを止めて降りようとしたとき、身体が固くて右足がシートにひっかかりバイクごとよろけて立ちゴケしてしまった。え〜ん、買ったばかりのセローなのにぃ。
幸い傷はなかったが、どうも地面にヘンな部品が落ちている。こんな部品、オレのバイクのかな?とシゲシゲと見ると、クラッチレバーの折れた破片だった。

クラッチレバー

大ショック
だいたい運転できるのだろうか。なんとか2本の指で操作できそうだ。ここから自宅まで帰れるだろうか。不安がよぎるが起きてしまったことは仕方ない。これも修行だろう。

以後、約60kmの道のりを2本指でクラッチを操作し、トンネルをくぐりなんと南大沢のラ・フェット多摩に寄ってモンベルのツーリンググッズを見て、世田谷通りの渋滞をすり抜けて帰宅した。気がかりだった雨も、世田谷通りで一瞬霧のように水滴が舞っただけで降らなかった。

ちょうど購入1ヵ月後の初期点検だったので、ヤマハに寄ってクラッチレバーを取り替えていただき、プロテクターを注文しておいた。

さて、今回の行程をGPSで取得した。グーグルアースに読み込むと見事このとおり。

ヤビツ峠

本日の走行は164.2kmでした。疲れた。


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