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■TGV ジュネーブ駅からフランスの誇る新幹線<TGV(テージェーヴェー)>でパリ・リヨン駅へと向かう。今回の旅のハイライトだ。旅行会社もそのつもりだったようだが、総勢40人の中で鉄道がお目当てなのはわれわれ二人だけで、あとは普通の観光客だった。 ツアーは2等車が予約されていたが、前夜のジュネーブ駅で同じ便の1等車を予約する。二つの席を乗り分ける趣向である。 時速270kmのTGVはさほど速いという感じがしなかった。フランスは農業国であり、車窓は農地がほとんどで飛び交うビルのような目標物が無かったためである。1等車はさすがにゆったり3列シートであったが、2等車はなんとなく飛行機のようで味気なかった。車販のワゴンは飛行機そのものではなかったか。 ■パリの自由の女神
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■市内散策 さらには、学生街のカルチェラタン、古い教会のあるサンジェルマンデュプレ、荘厳なノートルダム寺院の中、豪勢なベルサイユ宮殿……。名所旧跡はもちろん、パリという街は、一般の住宅まで整然としてかつエレガンス、都市全体が美しさを放っている。シャンゼリゼという名のメインストリート、エッフェル塔などのシンボル、コンコルド広場などのゆとりの空間、そしてやすらぎを与えるセーヌ河。都市とは人間が人間らしく生きる上でとっても重要な要素であることをこの街は教えてくれた。 その夜は種村氏のおごりでリヨン駅内にある高級レストラン<ル・トランブルー>でのディナーだった。トランブルーとはブルートレインのことである。仏和辞典を引きながらメニューを注文した。 氏はパリ近郊の古城を訪ねたという。二人が別行動を取り、夜食事を取りながら二つの話を突き合わせると旅の広がりが倍になる。 ぼくが一生のうちに目にするもの、耳にするもの、出会うものなど、たかが知れているだろう。だからぼくは好奇心のかたまりでいよう。時間を作っては旅に出ることにしよう。新しい喜びと出会いを求めて−−−−。 |
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